石巻のわたけんです。
少し前に大学のゼミの同期と飲みにいきました。
彼女はある有名企業のCSR推進の部署に勤めており
同僚の方も一緒になって色々なことを話しました。
同僚の方が話をふるのが上手だったので、
酔っぱらいながら企業人がボランティアをすることの意義を語ってしまいました。
今日はそんなお話。
いま、ボランティアに対する世間のイメージは「奉仕活動」でしょう。
一方的に労働力やサービスを提供し、見返りを求めないことが当たり前だと思われています。
そのため、ボランティアは意識高い人がするものと見なされています。
保険会社で働いているときにボランティア(数ヶ月に1度くらいでしたが…)をしていましたが、
口々に言われたのは「休みの日にボランティアするなんてえらーい」といったようなことでした。
しかし、当時は「偉いことをしている」という意識は全くなく、楽しんで石巻へ通っていたのです。
ボランティア自分の時間を単に他者のために使うだけで、本当に見返りはないのでしょうか。
ぼくはそうは思いません。
石巻でのボランティアは、災害で被災された方への対応や、交通事故のケアなど
損保会社での職務経験が活きるものでした。
そのため、自分の知識がボランティアしにいった団体の活動をよりよくしているということを感じることができたのです。
その経験が本職へのモチベーションにもつながったのも事実で、
もしボランティアをしていなければあと2年くらい早く会社を辞めていたかもしれません。
会社で働いていると、数字や目標に追われ、上司にどやされ後輩に足下をすくわれる毎日の連続です。
自らの仕事の意義やスキルについて振り返ることはあまりありません。
ただ、ぼくが声を大にして言いたいのは、その企業で一生懸命やって培ってきたスキルや経験は、
実は結構すごいんだということ。
特に立ち上げ期のNPOは想いだけで突っ走っているケースも多く、仕組みが不完全なことが多いです。
そんな状況では当たり前と思っていたあなたのスキルが
NPOの人の前では驚愕するスキルであるということは少なくありません。
だから、ちょっとでも興味がある分野のNPOがあったらそこに顔を出してもらいたいのです、
NPOに自発的に関わっている人は個性的な人もいますが、
基本的に強い思いや使命感を持っている人がほとんどです。
そういう人たちと触れて大企業の少し冷めたような雰囲気を吹き飛ばしてみてください。
また、自己紹介の時に「○○というNPOのお手伝いをしています」というと
それだけでも他の営業マンと差別化することも出来るでしょう。
ボランティアを高貴な活動ととらえるのではなく、
自己肯定し、自らの価値を高めてくれる活動だと考えれば少し前向きになるのではないでしょうか?
そして企業はそんな社員を後押ししてあげることに注力することが大切だと思います。
これから企業もSDGsを意識した経営をすることが避けられないでしょう。
それを日本の企業にありがちな本質をとらえないものにしないためには
そこで働く社員一人ひとりが業務を通じて勝ち取った自らのスキルや生み出している価値を再認識し、
その集合が企業のフィロソフィーとなっていくということが大切なのではないでしょうか。
ボランティアは特別な人がやる活動ではない。
悪い意味ではなく、打算的にボランティアに関わり始めてもいいのではないかな、と。
そんなことを話しました。
ではでは
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